Autobahn
Autobahn
ドイツが誇るAutobahnは、300kmを超える超高速走行も可能な高速道路である。
とはいえ、大都市近郊をはじめすでに50%以上の区間で速度制限が設けられているので、地方の路線でなければ、最近はそんなに速く走ることはできない。一応、推奨速度は130kmなので、ワタシの目測ではだいたい160km前後で走っているドライバーが多いと思う。
さて、このAutobahnは、ナチス時代の遺産である。構想自体はワイマール共和国時代からあったようだけれど、1929年の世界大恐慌を受けて、若者の仕事創出のためにヒットラーが採った政策によりドイツ全土に拡がったという歴史がある。(※歴史の細かいことはWikipedia 先生にお問い合わせを。笑)
Autobahnの起工式で、ヒットラーが演説をしている。
彼の行ってきた行為には問題があったのだろうが、ときの政治家として限られた点については先見の明を持ち合わせていたのかもしれない。
Autobahnを高速で走るというのは、日本人にとっては夢のあることだと思う。ただし、走るときには「良い車」で走ろう!なぜなら、「悪い車」では乗り心地もスピードも段違いだからである。
大学時代、友人の中古車でAutobahnを走ったところ、もはや160km位で車がバラバラになるんじゃないかというくらい揺れだした。もう本当に怖いよね、、、ドライブが命懸け。
一方、日本車代表(?)レクサスで友人に引越を手伝ってもらったときには、超快適。160kmだろうが、揺れなんて•••何それ??まだまだイケるよ!!っていう状態で、200kmくらいで3時間走ったが、2時間くらいワタシは寝ていたんじゃないだろうか。。。(そのくらい快適という意味です。)
これは、ポルシェの工場に見学に行ったときに試乗をしただけだけれど、もうあのクラスの車でAutobahnを走ったら最高なんじゃないだろうかと思ってしまった。。。車に興味はそんなにないけれど、高いお金を払って良い車に乗る意味が分かった気がした。だから、ドイツにはたくさん有名な自動車のブランドがあって、自動車産業が盛んなのかもしれない。
技術者
高速道路で注目してほしいところは、実際のところトートという技術者の功績かもしれない。
事故を減らすためにたくみに練られた道路曲線、自然を活かした景観を守るデザイン•••それが、今から半世紀以上も前に行われたのは、一重に彼の努力の賜物と言えるのではないだろうか。
ドイツの自動車産業は、転換点を迎えている。
日本も似たような状況かもしれないが、ドイツは政府主導のIndustry 4.0でIoTの導入、電気自動車の開発等が加速度的に進み、まさじ時代は音を立てて変わっているのを肌で感じとれる。
そんな中、ドイツ人技術者をはじめ、色々な国から技術者や情報が集まってきている。そこには、やはり今の日本では感じられない勢いがあるように思う。今後はどうなるか分からないけれど、モチベーションも技術も知識も持った人々が各国から集まり、新しいものやより優れたものを生み出そうとしている。そこに、投資もされているし、チャンスもある。今後を楽しみにせずにはいられない状況がそこにはある。
さて、今後は•••?そして、じゃぱん!
Autobahnは、現在ドイツ全土で約13,000kmまで延びている。
これは今後も延びていくのだろうが、一方で速度制限がある区間が増えていっている傾向にあるので、無制限区間は限られてくるだろう。
日本の高速道路は、そういう意味で「高速(笑)」くらいな状態なので、自動車産業が盛んな国なのだから、日本の地形だと難しいところもあるのかもしれないが、高速道路も今後は是非車の走りを楽しむためにも充実させていってほしいと期待してしまう。(SAとかは、日本のほうが良いと思う!)
そういえば、日本の道路の起点は日本橋にあるので、ぜひ見に行ってみよう。ただ、大きな道路のど真ん中にあるので、早朝とか深夜じゃないとじっくり見れないかもしれない。(昼間はおそらく見ること自体が難しいので、道路脇にレプリカがあるのでそちらを見てみよう!)
その日本国道路元標を起点に日本各地へ約130万kmの道が続いている。高速道路だけでみると、総延長約9,300kmである。今後は果たしてこの数字は延びていくのだろうか•••??ドイツに追いつけるかな???
最後に大事なことを2つ書いておく。
- ドイツで運転するには国際免許が必要(日本の免許を持っているなら、お金を払えば、すぐとれる!)
- ドイツは右側通行(日本と逆。そう、ウィンカーやハンドルも逆だ。)
機会があれば、ぜひAutobahnでの運転を楽しんでほしい!